金升酒造で「外国人が新発田で働く」トークショー
- anc05825
- 2014年7月6日
- 読了時間: 3分
昨日は新発田市国際友好の会(SHIP・国際交流を目的とした市民団体)の総会と、その後に外国人のみなさんによるパネル型のトークショーがありました。
市民によるパネルディスカッションとかフォーラム型の議論というのは、地域の問題について住民自身が話し合って解決の糸口を探ろうとする民主主義的な知的生産の方法として、とても有効なツールかと思います。
4人の外国人のみなさん(Sさん(中国)、Rさん(イギリス)、Nさん(フィリピン)、Kさん(韓国))と、司会がわたしでしたので、「話し合い方」について少し勉強していきました。
参考になったのは、以下です。
http://governance.dip.jp/forum1/forum1.html
「外国人が新発田で、日本社会で働くとは」というところから話が始まり、後半は30人ほどの参加者全体での議論になりました。
その中心はやはり、「『日本式』のやり方に外国人はどこまで合わせなければならないのか」ということです。
たとえば「サービス残業」。 パネリストからは「1年のうち連続した休みが3日しかないなんて! わたしは仕事をするために生まれてきたのではない。人生を楽しむために生まれてきた。日本人のように仕事ばかりしていては、わたしは人生を楽しめない」
「みんなが9時まで仕事をしているのに、自分だけ早く帰るというのは心配になる。それが出世の妨げになるのは、怖い」
「ある人はみんなに合わせてパソコンで仕事をしているみたいだけど、実は麻雀ゲームをやっていた!」などなどの不満。
一方で「どの国にもそれぞれのルールがあるのだから、わたしは日本のやり方に合わせるべきだと考える」という外国人の意見もありました。
参加者の日本人からは「わたしは野球選手と同じ。仕事をすることが好きだからやっている」
「経済が悪くなっているから、新しく人を雇えない。その分が長時間労働につながってしまうから、しかたがない」
「技能実習で来ている人たちなどは、日本にいるうちになにしろ稼ぎたい。稼ぐためにどんどん残業したいという。もちろん残業代は払います」など。やはり、外国人に言われたら、「日本人」の言い分を言わなければという発言が目立ちました。
ですので、会場は一応「熱い雰囲気」にはなりました。
パネル終了後の飲み会では、70代の経営者のかたが「うちの息子はほんとうに朝から晩まで働いて、家族との時間が余りにも少ない。競争に勝つためには仕方がないのかもしれないが、やはりわたしはそれは違うと思う。今後は変わっていかなければならないと思う」というご意見もありました。
また、「しかしやっぱり『文化』の違いというのは、なかなか越えられない」という「一般論」もありました。
こうした話し合いには明確な「結論」は出ませんが、とにかく場を作って市民が自ら話し合うことそのものが大切なのだろうと思います。
「多文化共生」というのは、ある完成体ではなくて、「きっとみんなでなんとかうまくやっていけるはずだ」ということを信じながら、こうした話し合い考え合いを続けていく、この状態そのもののことなのかもしれないと思いました。
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