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演教連(日本演劇教育連盟)研究集会

  • anc05825
  • 2014年8月6日
  • 読了時間: 4分

代々木のオリンピック記念センターで、演教連の研究集会に参加しました。

1日目(8月2日)は「人間関係を創る:つながる感覚を育てる活動」というワークショップ。

さまざまなアクティビティをしながら、人間関係とはなにか、人間関係が苦手とはどういうことか、理想的な人間関係とはどういうことか、ということを考えていくという1日です。

キーワードは、「あそび」「表現」「他者理解」。

基本的なルールは、やりたいことはどんどんやる、やりたくないことはやらずに見ていて、やりたくなったら入る、ということ。

まず行ったアクティビティは、みんなで歩き回り周りの気配を感じとって合図なしで一斉に立ち止まったり、ペアを作り「主人」と「従者」になって主人キャラと従者キャラを味わってみたり、人間と鏡になってパートナーの動きを鏡のように演じてみたり、2人で背中で会話したあと「奇跡」を起こして同時に立ち上がったりという、どれも「ひと」がいま何を感じているか、何をしようとしているか、ことばを使わずに「感じてみる」というものでした。

次に、「ワードフラッシュ」と言って、次々に投げかけられることばを体全体で表現するものもありました。

それがすごいスピードだったからへとへとになったのだけれど、意外にそれぞれの人によって違う表現になるなあと驚きました。

全員でやったアクティビティでわたしがいちばん気に入ったのは、「ワンタッチオブジェ」。

参加者全員がだれかのどこかに触りながら、「川」とか「青葉」とか「花」とか提示されたものを体全体で表現し、フリーズ状態を作ります。

フリーズしたあとで、半分の人が抜けて観客になり、その「オブジェ」を鑑賞します。

それを何度も繰り返すのですが、そのオブジェがどんどん美しくなっていくので、表現することもどんどんおもしろくなっていきました。

最後がメインアクティビティですが、4人のグループで宮沢賢治の「風の又三郎」:

どっどど どどうど どどうど どどう 

青いくるみもふきとばせ 

すっぱいくゎりんもふきとばせ

どっどど どどうど どどうど どどう

の一節をことばと体全体で表現するというもの。

これは4人一組のチームで考えて演じましたが、ほんとうにたのしかった!

なぜ楽しかったのかというと、全体の構成を皆で考え、それを体全体で他の人を感じながら表現することはもちろんおもしろいのですが、よく考えると、みんなで作り上げたものを「観客に見せる」という緊張感が、わくわくの最大の原因だったように思います。

二日目(8月4日)には、「こころを伝える身体と言葉」というワークショップでした。

ここでは特に、「エチュード」とうい2人での即興会話練習がおもしろかった。

講師の演出家中屋敷さんが「わたし・あなたエチュード」と呼んでいるのは、ふたりで向かい合って座って、一人称と二人称の、肯定文と否定文、疑問文しか使わないエチュードをやりました。

「わたしです」「わたしではない」「あなたです」「あなたではない」「わたしですか」「あなたですか」という、この4つの意味しか表さない文しか使わずに会話をするというものです。

シンプルなことばだけですが、そこに表情やジェスチャーや間や発声の強弱、そしていくつかの言語生活上のバリエーション(「俺じゃねーよ」「おまえだぞ」「あたし?」「あなたさまではございません」など)を用いて、やはりさまざまな場面が立ち上がりました。

この練習の後、5人のチームになって「わたし・あなたエチュード」で使ったことばだけで1分間の作品を作って表現するというワークでした。

リーダーシップのとり方やタイミングのはかり方が微妙にむずかしかったのですが、わたしたちのチームは「犯人逮捕に武器を持って乗り込んだ刑事たちだが、強烈なおならのにおいによって、結局はその「犯人」さがしになってしまった」というコメディを作りました。 緊張感のあとの「緩み」を狙いましたが、まずまずかな。

講師の中屋敷さんには「もっと大胆に緩んだ方がおもしろい。たとえば、笑っちゃうとか」と指摘されて、とても納得。

刺激的な2日間でした。

自分の授業のどのように落とし込めるか。

この夏に考えます。

 
 
 

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